Hachi47835014’s diary

学校現場で考えたことを綴ります

学級担任制について~その1~

 東京都の麹町中学校での取り組みが、メディア等で報じられ、話題となっています。私も、前校長の工藤先生の著作を読んだことがあります。麹町中学校の取り組みの1つに「学級担任制の廃止」がありますが、これに私も賛成です。その理由の1つは、1人の担任に最低でも1年間、1つの学級を任せることのリスクが大きいと考えるからです。学級には様々なタイプの生徒がいますが、全員が担任と良好な関係を築けるとは限りません。では、良好な関係を築くことができなかった生徒は1年間どうなるのでしょう。苦しい思いをすることになるのは明白です。また、教員側から考えても、学級の生徒全員と信頼関係を築くのは難しいことです。もちろん、どんな生徒とでも良好な関係を築けるというのは教員にとって必要とされる能力なのでしょうが、人間対人間です。現実には厳しい面があります。教科担任制の中学校でも、学級担任との関わりは多く、生徒にとって、学級担任が誰かというのはとても重要なことだと思います。4月の始業式で学級担任が発表されるとき、生徒が一喜一憂する様子を見れば、それは明らかです。「自分と合わない人との付き合い方を学ぶ機会だ」という考えにも一理あるとは思います。しかし、それにしても最低でも1年間、学級担任として関わっていくのは生徒にとって負担が大きすぎるでしょう。やはり「学級担任」というのは、学級を象徴する存在だからです。学年部の教員が1週間程度のローテーションで、各学級に入っていく。これが、生徒にとっても、教員にとっても無理のない関わり方だと考えます。